オタクが警察に抵抗せずにフェミを敵視する理由

さて、秋葉原で毎年やっている打ち水イベントが警察からの指導でコスプレとメイド服を禁止されたらしい。これは、俺もひでー話だとは思うが、さんざっぱら萌え系オタク文化を非難していたid:kuko_stratosが抵抗しろだのなんだの言っている。
先に言っておこう、正直ふざけんな、という話だ。確かに、警察の指導はクソだと思う、だが散々萌え系オタク文化を腐しておいて警察に抵抗しろとか外野から無責任やことを言うとか頭湧いてんじゃねーかと言いたくもなる。

さて、まず、先日のことだが彼女はこんなツイートをしていた。

はいはい、よくわかりますよ。まー、そりゃー、少女性やら女性性やらを消費する作品が存在していることが差別的だってのはわからんでもないですよ。
ただ、それでもなお「ズリネタ無罪」と俺は言う。彼女の発言だって「キモチワルイオタクとキモチワルイネトウヨと違う意識の高いリベラルなフェミニストのアテクシ」って言う「(差別的な)ズリネタ」だって見方もできるわけだ。俺は別に彼女がそういう意識高いズリネタ開陳していることがギルティだとは言わねーよ。
まー、ただ「リベラル」で「フェミニスト」な連中が萌え系オタク文化に対してクソだと思っているし、またそれで自分たちが「削られている」んだからこの世から消えてなくなれって思っているのは読み取れるわけよ。

で、以下が打ち水イベントに対する警察の指導についてのコメントだ。

正直、許せんわけよ、俺は。
そういうものを「消えてなくなれ」って思っている連中が警察に抵抗しろって言っているわけだ。心底バカらしい話だと思わないか? 警察に抵抗しました、潰されました、そんで誰が助けてくれるんですかって話だ。
こと、フェミニストは(一部かもしれんが)、実質的に警察や保守勢力と合従連衡して児童ポルノの範囲拡大、フィクションの作品を疑似児童ポルノなどとして弾圧することに加担してきたわけだろ? つまり「(警察が気に食わないから)警察に抵抗しろ」でも「警察が弾圧するなら一緒になって弾圧する」って言っているようなもんだ。
心底アホ臭くなる。

実は、この権力による弾圧との関係については、id:NaokiTakahashiが良いこと言っている。

要するにだ、ことリベラルなるもの、左派的なるものは(特にフェミニズムがそこに絡めば)、萌え系オタク文化が弾圧された時に抵抗するのに役に立たなかった*1し、つーかむしろ権力とナァナァでやっていくしか無いってのが現実的な回答なんだ。
さらに言えば、フェミニズムが「少女性や女性性を消費する「ズリネタ」が存在するからこそ女性や子供が抑圧されている。よって、その抑圧の解放のためには「ズリネタ」を排除しなければならない」って理屈を用いるならば、こりゃあ、完全に不倶戴天の仇になる。西洋風に言えばカール・シュミットの友敵理論だ。
そんなわけで、フェミニズム的なるものとはそもそも共存不能であるわけなんだけど、権力は理不尽でクソではあるのだが、少なくとも「お目こぼし」もしてくれるわけだ。フェミニズムの理論を突き詰めれば、ズリネタは常に有罪で排除されるべきものになるが、お上は理不尽であるがゆえに理論的背景無くなんとなくお目こぼししてくれるし、あるいはなんとなく弾圧をする。

だから、俺は彼女の「共有してね。大事なことよ。」って言う戯言は徹底的に批判しなきゃならない。あんたらと共有するものなんて何にもないんだから。

*1:国内政治における革新勢力でも保坂展人登場までは無視されていた